海外アーティスト

カンタータ「広島を生きぬいて」

ジャンル:メゾソプラノ,四重奏とオーケストラ
国名:フランス/日本
招聘時期:調整中

 

ルネ・マイヤー「広島を生きぬいて」(作品24~希望のメッセージ~

メゾソプラノ, 四重唱とオーケストラのためのカンタータ

 

詩 モニク・シャルル

~濱 恭子の体験手記(鳥羽洋子 翻訳)より~

 

希望のメッセージ

 

カンタータ「広島を生きぬいて」は1945年当時二十歳であった濱恭子の過酷な体験を元にしたものである。彼女は三月の大阪空襲に遭い、着の身着のまま親戚を頼って広島へと逃れた。彼女はここで人類史上初の原爆の惨劇を味わうこととなる。彼女は重傷を負いながらも母が拾ってきたトタンの屋根で黒い雨をしのぎ、辛うじて我が命を守ることができた。

恭子は今も健在で娘と一緒に大阪で暮らしている。高校の社会科教師である娘は母を授業に招き、戦争体験を次世代へと語り継いでいこうとしている。この取り組みと恭子の講演は、最近、日本の新聞にも取り上げられ注目された。

このカンタータは、憎しみと戦争を乗り越え、人々が一つに繋がる世界に向けて生きぬこうとする「希望のうた」であり、「人生への讃歌」である。

 

レコーディング

 

「広島」カンタータは、フランスの指揮者、ディオニシオス・デルヴィス=ブルニアスの指揮、ロンドン・ロイヤルフィルハーモニックオーケストラの演奏で収録され、マイヤー作曲の合奏協奏曲、室内協奏曲と共にナクソス社から発売予定となっている。

 

 

作曲者

        濱恭子と作曲家ルネ・マイヤー  

ルネ・マイヤーは1955年、フランスにおいて作曲部門でもっとも高い栄誉である「ローマ賞」 を受賞した。しかし、輝かしい音楽家としてのキャリアを歩み始めたにもかかわらず、1960年、29歳で作曲活動をやめてしまう。40年後, フランスの若手作曲家・演奏家たちが彼の作品の再発掘に熱心に取り組み始めた。「 彼の作品には深くて明快な語りの魅力が感じられる。それはクープランからデュティユに至る偉大なフランス人作曲家達が常に持っていた《時代を超えた古典主 義》が示す特徴である。」(ニコラ・バクリ/ウィキペディアより)  

 

出会い

 

四十年以上の音楽上の沈黙の後、ルネ・マイヤーは 2002年、鳥羽洋子(濱恭子の娘)と京都で偶然出会う。親交を深める中で、彼女の母親が広島で被爆したことを知ったマイヤーは、彼女に母親の体験手記を フランス語に翻訳するよう依頼する。戦争の悲劇と不条理を映し出すこの恭子の実話に深い感銘を受けたマイヤーは、直ちに「広島カンタータ」の作曲に取りか かった。彼の一連の新たな創作活動の流れが始まる。

 

注)日本での「広島カンタータ」演奏に関しては、ディオニシオス・デルヴィス=ブルニアスが指揮演奏権を持つ。

 

資料:濱 恭子 関連新聞記事

 

* 2005年 8月7日 毎日新聞 「大阪空襲・広島原爆体験に関するインタビュー」

* 2010年11月18日 読売新聞 「ヒロシマ」テーマの交流授業での講演:大阪

 

 

指揮者

ディオニシオス・デルヴィス・ブルニアス

Dionysios Dervis-Bournias

 

連絡先:フランス +33 607 77 51 58

YouTube link://www.youtube.com/user/DDBconducts

クラシックギター奏者としてのキャリア(*1)と平行し、ディオニシオス・デルヴィス=ブルディアスはサイモン・ラトルからのアドヴァイスを受け、彼のリハーサルにも参加しながら、指揮の勉強を始める。(1993年~1994年、ロンドンとバーミンガム) *1 ウラジミール・アシュケナージ指揮、ロンドンロイヤルフィルオーケストラのソリストとしてのレコーディング(フィリップスレコード)はアルフレッド・ブレンデルにも賞賛されている。

 

2000年にイタリア室内管弦楽団の指揮、2001年11月には、元アメリカ合衆国大統領ビル・クリントン出席の9.11被害者追悼式においてコロンヌ管弦楽団の指揮をした。 2005年のユネスコ60周年記念日には、彼のオーケストラ、ArcaXX1(*2)の指揮者としてフランスを代表し、ニコラ・バクリやヤン・ロビンの作品の世界的初演の指揮をしている。 *2 このオーケストラは18世紀と21世紀のレパートリーを専門としている。 18世紀の作品に魅了された彼はラインハルト・ゲーベルの元でバロック演奏を学んだ。

 

彼のソリストパートナーにはブリジット・アンジェレやベアトリス・ユリア=モンゾンが含まれる。ブリジットは彼をバッハの初演の指揮者に選んだ。彼は最近ランス音楽祭とヴァンセンヌの音楽祭にも出演している。彼の最近のプラハ市交響楽団とのコンサートはMezzoテレビを通して36ヶ国に放送された。

 

彼は、最近、ロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラと共にルネ・マイヤーの管弦楽作品をレコーディングし、2011年にナクソス社から発売予定となっている。また、彼はベートーヴェン全曲プログラムで同オーケストラを指揮するため再び招かれている。

 

「エグモント序曲はディオニシオス・デルヴィス=ブルニアスの指揮で暗い不気味なスタートをきった。格調高い夕べの幕開けとなった。ベートーヴェン交響曲第5番は有名なオープニングの主題で満場の観衆を圧倒的に魅了した。(ロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラ)」

デイヴィド・バンケル /イースタンデイリープレス 2010年4月26日

 

「われわれが初期の音楽を演奏する限り、音楽家は同時に歴史家の仕事も行われなければならない。ディオニシオス・デルヴィス=ブルニアスは腕をただ空に振るだけの若手指揮者とは正反対の人物である。まず第一に、彼は頭で仕事をする。何を感じるか自問する前に、彼は常に作曲者が何を考えていたか、作曲家はどんなふうにその時代の美学に接しているか、という問いに答えを見出そうとしている。」

ラインハルト・ゲーベル /ラ・テラス紙、2009年10月